化粧水を塗った直後は足りている気がするのに、朝になると頬がつっぱっている。40代でそうなったなら、足りていないのは水ではなくふたのほうです。
年齢とともに皮脂の分泌が減り、肌から水分が逃げやすくなる。乳液はその逃げ道をふさぐ役です。化粧水だけで終えると、入れたそばから蒸発していきます。
ただ「乳液」とひとくくりにされていますが、中身は同じではありません。医薬部外品には有効成分が入っていて、しかも銘柄ごとに成分が違います。この記事はそこで4本を分けました。
4本は公式の仕様と成分表示で絞り込んでいます。価格は2026年9月3日に確認したものです。順番に試すので、使ったものは体験として書き足していきます。
乳液は「ふた」。だから見るのは2つだけです
4本を並べた一番上の基準は、油分の量が自分の肌に合っているかどうかです。
乳液の仕事は水分を閉じ込めることなので、ふたが厚すぎればべたつき、薄すぎれば朝までもちません。この量は商品ごとに決まっていて、あとから調整できません。だから最初に決めます。
ふたつめは、医薬部外品かどうか。
医薬部外品には承認された有効成分が入っています。同じ棚に並んでいても、化粧品の乳液には有効成分がありません。今回の4本のうち3本が医薬部外品で、有効成分は3つともちがいます。
| 区分 | 有効成分 | |
|---|---|---|
| エリクシール | 医薬部外品 | トラネキサム酸 |
| キュレル | 医薬部外品 | アラントイン |
| オルビスユー | 医薬部外品 | デクスパンテノールW |
| 肌ラボ | 化粧品 | なし |
順位は、自分の肌に合わせられる幅で並べました。1位は油分を2タイプから選べます。2位と3位は特定の肌に振り切っています。4位は有効成分がありません。
悩み別・4本のどれが合うか
1位|油分の量を2タイプから選べる|エリクシール シュペリエル リフトモイスト エマルジョン ba
迷ったらこれ、と言えるのは1本だけでした。理由は、油分の量を自分で選べるからです。
この乳液には「みずみずしいタイプ」と「しっとりタイプ」の2つがあります。中身の設計は同じで、ふたの厚みだけが違う。べたつきが苦手ならみずみずしい、朝までもたないならしっとり。4本のなかで、油分を選べるのはこれだけです。
医薬部外品の薬用乳液で、有効成分はトラネキサム酸。「乾燥による小ジワを目立たなくします(効能評価試験済み)」と表示されています。
使った方の声では「つや玉ができる」「べたつかずに翌朝までもつ」という質感の評価が中心です。香りが強めという指摘があり、無香料を選びたい方には合いません。
- 4本で一番高く、しっとりタイプは3,960円です
- 2025年8月にリニューアルして名前が『ba』に変わりました。旧品の『SP』がまだ売られているので、買うときに見分けが要ります
- どれを選べばいいか決めきれない
- べたつくのも、朝つっぱるのも嫌(どちらに転ぶか読めない)
- 有効成分の入った乳液を使いたい
2位|乾燥のあとに来る肌荒れを止めにいく|キュレル 潤浸保湿 乳液
乾燥するだけでなく、粉をふいたり赤くなったりする方に。
キュレルは有効成分がアラントインで、花王が「肌荒れを防ぐ」と明記しています。乾燥そのものより、乾燥のあとに来る荒れを止めにいく設計です。
うるおい成分としてセラミド機能成分(ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド)が入っています。セラミドは年齢とともに減る成分で、減ると水分が逃げやすくなります。弱酸性・無香料・無着色・アルコールフリーで、詰め替えもあります。
「荒れているときでも沁みない」という声が多く、ゆらいだ時期の常備品にしている方が目立ちます。一方でハリやつやを求める人には物足りないという評価もあります。
- 肌荒れを防ぐことに向いた設計なので、ハリやツヤをねらう1本ではありません
- 香りがないので、スキンケアの香りを楽しみたい方には物足りません
- 乾燥するだけでなく、粉をふく・赤くなる
- アルコールがしみたことがある
- 詰め替えを買って長く続けたい
3位|ノンオイルだから顔が重くならない|ORBIS オルビスユー ジェルモイスチャライザー
乳液のべたつきが苦手で、途中でやめてしまう方に。
これはノンオイルの水感ジェルです。油で閉じ込めるのではなく、ジェルの膜で密着させます。「乳液を塗ると顔が重くなる」「日中テカる」という理由で乳液から離れた方に向きます。
医薬部外品で、有効成分はデクスパンテノールW。50gと少なめですが、ジェルなので伸びます。
「ノンオイルなのに乾かない」という驚きの声が多いタイプです。ただし真冬にこれ1本では足りないという指摘と、50gはすぐなくなるという声も見かけます。
- ノンオイルなので、真冬にこれ1本では足りない日があります
- 50gと4本で一番少なく、1回に使う量が多い方はすぐ減ります
- 乳液を塗ると顔が重くなるのが苦手
- 日中のテカりが気になる
- 油分の多いものが肌に合わなかった
4位|量を気にせず首まで塗れる|肌ラボ 極潤プレミアム ヒアルロン乳液
量を気にせず、顔にも首にも使いたい方に。
8種類のヒアルロン酸が入った高保湿タイプで、140mLで千円台前半。首やデコルテまで塗っても減りを気にせずに済みます。弱酸性・無香料・無着色・アルコールフリー・パラベンフリー。
「量を気にせず全身に使える」というコスパの評価が中心です。とろみが強く、伸ばすのに時間がかかるという声もあります。
- 化粧品なので、有効成分は入っていません。上の3本とはそこが違います
- 顔だけでなく首やデコルテにも塗りたい
- まず乳液を毎日つける習慣をつけたい
- アルコール・パラベンを避けたい
おすすめランキング4本の比較表
エリクシール |
キュレル |
オルビスユー |
肌ラボ |
|
|---|---|---|---|---|
| こんな悩みに | どれか決めきれない | 乾燥して肌が荒れる | べたつきが苦手 | 量を気にせず使いたい |
| 区分 | 医薬部外品 | 医薬部外品 | 医薬部外品 | 化粧品 |
| 有効成分 | トラネキサム酸 | アラントイン | デクスパンテノールW | なし |
| 油分 | 2タイプから選べる | あり | ノンオイル | あり |
| 内容量 | 130mL | 120mL | 50g | 140mL |
| 価格 | 3,960円 | 1,927円 | 3,300円 | 1,160円 |
迷ったら1位です。悩みがはっきりしている方は、表の一番上の行で選んでください。
40代の正しい乳液の使い方
使う量と順番
乳液は化粧水のあとに使います。量の目安は500円玉大(約1〜2プッシュ)。少なすぎると伸びが悪くなり、多すぎるとベタつきの原因になります。
正しいなじませ方
- 手のひらに乳液を出す
- 両手を合わせて体温でなじませる
- 顔の中心から外側に向かって、やさしくハンドプレスでのばす
- 最後に手のひら全体で顔を包み込み、温めながら定着させる
擦るのはNG。 引っ張るようになじませると毛穴が開いたり、シワの原因になります。
朝・夜それぞれの使い方
| 朝 | 夜 | |
|---|---|---|
| 量 | 少なめ(ベタつき防止) | 普通〜多め(しっかり保湿) |
| ポイント | 日焼け止めの前に使う | 洗顔後すぐに使う(蒸発を防ぐ) |
よくある質問
Q. 乳液とクリームは両方使う必要がありますか?
A. 乾燥が強い季節・肌質によっては両方使うのも選択肢です。ただし乳液はその日の「保湿の最後」として使うのが基本。乳液だけで十分保湿できている場合はクリームを省いてもOKです。
Q. 乳液を朝に使うとメイクがよれませんか?
A. 量が多いとよれやすくなります。朝は少量(500円玉より小さいくらい)にして、肌に完全になじんでからファンデーションをつけてください。
Q. 乳液を使い始めたら化粧水は省いてもいいですか?
A. 省かない方がよいです。乳液の役割は「フタ」であり、水分自体の補給は化粧水が担います。化粧水でうるおいを補給→乳液で閉じ込める、が正しい順番です。
Q. 乳液と美容液はどちらを先に使いますか?
A. 美容液が先、乳液があとが基本です。テクスチャーが軽いものから重いものへ重ねる順番で、化粧水→美容液→乳液→クリームとなります。乳液を先に使うと美容液の有効成分が浸透しにくくなるため注意してください。
Q. 医薬部外品の乳液は、化粧品より効くのですか?
A. 「効く」かどうかではなく、表示できることが違います。医薬部外品は承認された有効成分が入っていて、その成分について認められた範囲の表現ができます。化粧品にはその枠がありません。
ただし医薬部外品なら必ず良い、ということではありません。有効成分は銘柄ごとに違うので、自分の悩みと合っているかが先です。肌荒れを止めたい人が、肌荒れ以外をねらった有効成分を選んでも噛み合いません。
Q. 乳液は朝と夜、両方使うものですか?
A. 基本は両方です。夜だけにすると、日中の乾燥に対してふたがない状態になります。ただ朝はメイクがよれない量に抑えてください。朝のべたつきが理由で乳液から離れてしまうくらいなら、朝はノンオイルタイプに替えるほうが続きます。
乳液を1本足すより、いま塗っている量を見直すほうが早いこともあります
新しいものを買う前に、確かめてほしいことがあります。
乳液は、決められた量を使わないと役に立ちません。ふたとして働くには顔全体を覆う必要があるので、少なく塗るのは「薄いふた」をしているのと同じです。夕方につっぱるのは、商品が合っていないのではなく、量が足りていないだけかもしれません。
それでも朝までもたないなら、そのときは油分の量が合っていません。いまがべたつくなら軽いほうへ、朝につっぱるなら重いほうへ。1位のエリクシールに2タイプあるのは、そこを動かすためです。
買い替えは、量を試したあとで十分に間に合います。
まとめ
40代の乳液は、油分の量が自分の肌に合っているかと、医薬部外品かどうか——この2つで選べます。
同じ棚に並んでいても、中身は同じではありません。今回の4本のうち3本が医薬部外品で、有効成分はトラネキサム酸・アラントイン・デクスパンテノールWと、3つともちがいました。残る1本は化粧品で、有効成分がないかわりに量を気にせず使えます。
決めきれないなら1位。乾燥して荒れるなら2位。べたつきが苦手なら3位。顔以外にも塗りたいなら4位。
そして買い替える前に、いま塗っている量を確かめてみてください。足りていないのが商品ではなく量だった、ということが起こります。



