ニットを脱いだ瞬間、髪が顔に貼りつく。車のドアに手を伸ばすと、指先にパチッとくる。髪の静電気対策は、何から始めればいいのでしょうか。
静電気は、空気の乾燥・髪の乾燥・服の素材の3つが重なったときに起きます。 どれか1つを外すだけでも、起きる回数は減らせます。
髪に静電気が起きる原因は3つ
静電気そのものは、髪と何かがこすれたときに起きる電気です。問題は、その電気が逃げずに髪にたまること。たまる条件が、次の3つです。
① 空気が乾燥している
ホットペッパービューティーマガジンの解説では、湿度が40%を下回ると髪に電気がたまりやすくなるとされています。同じ解説は、冬の乾燥した空気や暖房の影響で湿度が下がると、摩擦で生じた電気が逃げにくくなると説明しています。
② 髪そのものが乾燥している
美的.comの記事で、ミルボンの研究員は「髪に潤いがなかったり、キューティクルの最表面にある“18-MEA”という天然油分が減ると、静電気が起きやすくなります」と説明しています。ホットペッパービューティーマガジンも、カラーやパーマの繰り返し、ヘアアイロンの熱でキューティクルが傷つくと、髪内部の水分が抜けやすくなると書いています。
③ 服の素材の組み合わせ
髪やウールはプラスに、ポリエステルなどの化学繊維はマイナスに帯びやすい性質があります。ウールのニットの上にポリエステルのコートという冬の定番は、動くたびに静電気が起きやすい組み合わせです(ホットペッパービューティーマガジン)。皮膚科医も「素材の組み合わせにも関係し、ウール×ポリエステル、アクリル×天然素材は注意を」と述べています(美的.com)。
ニットを脱ぐときに髪が貼りつくのは、脱ぐ動作でニットと髪がこすれ、乾いた空気の中で電気が逃げないからです。原因が3つ重なった、いちばん分かりやすい場面でした。
今日から減らす5つ
① 髪に触れる側の服を綿や麻にする
日中の帯電を減らすなら、服の組み合わせからです。ホットペッパービューティーマガジンは次の3つを挙げています。
- 髪に直接触れるトップスやマフラーは、綿や麻など帯電しにくい素材にする
- 重ね着は、帯電しやすさが近い素材どうしを組み合わせる
- ポリエステルなど静電気が気になる服には、着る前に衣類用の静電気防止スプレーを、服から少し離して吹きかける
ただし、ニットを脱ぐ瞬間の貼りつきは、ニットそのものと髪の摩擦です。インナーを綿にしても、その瞬間は減らしにくいです。脱ぐ場面に手を打つなら、④の髪の水分と油分です。
化学繊維のインナーで肌がかゆくなる人は、乾きやすい肌に、水分を集める繊維と静電気が重なっています。静電気を減らす着方は、肌のかゆみにも同じ方向で働きます。
② 部屋の湿度を40〜60%に保つ
静電気を防ぐ湿度の目安は40〜60%とされていて、冬場は加湿器などで空気を乾燥させない環境づくりがすすめられています(ホットペッパービューティーマガジン)。湿度計を1つ置くと、暖房を入れた日にどこまで下がるかが見えます。
③ ブラッシングを1日3回程度にする
何度もブラシを通すと、髪表面を守る油分の膜が削れて電気がたまりやすくなるため、ブラッシングは1日3回程度で十分とされています(ホットペッパービューティーマガジン)。静電気が気になるときは、ヘアオイルやミストで潤いを与えてから優しく通します。
ドライヤーは、ハナサク(87saku)の公式手順では、温風で9割以上乾かしてから冷風で仕上げる形です。ハナサクと売れ筋4機種の比較では、静電気に着目したイオン機能を含めて、軽さと温度で選び分けています。
④ 髪に水分と油分を足す
順番は「水分→油分」。ホットペッパービューティーマガジンは、髪全体が軽く湿るくらいヘアウォーターを吹きかけ、そのあとヘアオイルやヘアクリームを中間から毛先になじませる手順をすすめています。水分を与えたあとに油分でフタをする形です。
私が使っているのは、ナプラのN. ポリッシュオイルです。公式の目安はミディアムで約4滴。手のひらでのばして毛先から手ぐしでなじませ、残りで表面を整える使い方です(ナプラ公式)。この商品は美容室専売品で、ナプラ公式は通販サイトの商品を「正規外流通品」とし、一部に模倣品があると案内しています。買うなら、取り扱いサロンで。
ドラッグストアで買えるヘアオイルなら、大島椿の椿油は公式が「静電気の発生を抑えます」としています。無香料で、顔や体にも使えます。40代ヘアオイル比較で、TSUBAKI・BOTANISTなどと「合う人」で分けて並べています。
⑤ ブラシを木か天然毛に替える
ホットペッパービューティーマガジンは「プラスチック製のブラシは摩擦で電気が溜まりやすいのに対し、木製や天然毛のブラシは静電気を帯びにくい特徴を持っています」と書いています。美的.comでも、ヘアモデルが「つげ櫛は静電気が起こりづらく」と話しています。
私は木のブラシを使っています。それでもニットを脱ぐときは貼りつくので、ブラシだけで全部は消えません。ブラシは「ブラッシングのたびに浮く」人の対策で、「脱ぐときに貼りつく」人の対策は④です。自分がどの場面で困っているかで、先に手をつける所が変わります。
ミストとブラシを選ぶ基準
- ミスト・スプレー:公式の商品ページに「静電気防止」と書いてある物を選びます。「毛髪の帯電を防止する」は化粧品が表示してよい効能の1つです。書いてある物を選びます。ドラッグストアの1,000円前後の物でも、公式が静電気防止を挙げている商品はあります
- ブラシ・くし:素材で選びます。木製、猪毛や豚毛の天然毛、つげ。ブラシの公式ページには静電気の記載がない物が多いので、「静電気が起きにくい」と書いてあるかより、素材を見ます
ブラシを替えるのは、①〜④を試して、それでもブラッシングで浮くときです。
外出先で起きたときの直し方
- ミストやヘアウォーターで、乾いた髪に水分を足す。 携帯用がなければ、普段使うヘアウォーターを小さなボトルに移し替えて持ち歩く方法が紹介されています(ホットペッパービューティーマガジン)
- どうしても広がる日は、まとめ髪にする。 束ねると髪どうしや服との摩擦が減ります(同)
- 静電気を帯びたまま、無理にブラシを通さない。 髪に負担がかかり、パサつきを強めることがあるとされています(同)
よくある質問
Q. 静電気を今すぐ除去するには?
A. 乾いた髪に水分を足すのが早い方法です。ミストがなければ、まとめ髪にして摩擦を減らします。
Q. 車のドアを触るとパチッとくるのも、同じ原因?
A. 乾燥が共通しています。皮膚科医は、肌が乾燥していると金属に触れたときに静電気が一気に放電されて痛みを生じるとして、手のひらを湿らせる、吸湿性が低い化学繊維の衣類を避けることを対策に挙げています(美的.com)。髪の対策①(服の素材)は、手のパチッにも重なります。
Q. スプレーとオイル、どちらが先?
A. 水分が先、油分があとです。ヘアウォーターで湿らせてから、オイルを中間から毛先になじませます(ホットペッパービューティーマガジン)。
Q. ブラシの素材で本当に変わる?
A. プラスチックより木製・天然毛のほうが電気を帯びにくいとされていて、ブラッシングで浮く悩みには向いています。ニットを脱ぐときの貼りつきは、ブラシではなく髪の水分と油分の話です。
Q. 静電気を除去するドライヤーは?
A. 美的.comでは、毛髪診断士が「静電気を除去する機能がついたドライヤーが増えていて、効果を実感しています」と話しています。
まとめ
- ニットを脱ぐと貼りつく人は、④髪の水分と油分から
- 日中ずっとまとわりつく人は、①服の組み合わせと②湿度から
- ブラッシングで浮く人は、③回数と⑤ブラシの素材から
- ミストは公式が「静電気防止」としている物を、ブラシは木か天然毛を
静電気は、空気と髪の乾燥に、服の素材が重なった結果です。マフラーを綿にして、乾かしたあとにヘアウォーターとオイルを足す。ブラシを替えるのは、それからで間に合います。


